住宅・設備業界情報
特集
高齢者社会を向かえた日本では、家族だけでの介護や施設の収容に限界が生じ、様々な介護問題が表面化しています。家族だけで介護しきれず、高齢者が特別養護老人ホームなどの施設へ入らなければならない原因のひとつには、やはり住宅が介護をするには不便であることが挙げられます。自宅環境が悪いために病院や施設から退院できなかったり、退院できたとしても介護者への負担が強いられる現状も多くあります。
国土交通省の「住宅需要実態調査(平成15年度版)」では、過半数以上の66%が住まいに高齢者への配慮が足りないと不満を感じている結果が出ています。介護者の状況(下図参照)をみると、介護者は圧倒的に女性多く、また続柄としては配偶者、子、子の配偶者が大半を占めています。
介護といっても、高齢者の健康状態(身体機能)によってその方法は10人いれば10通りです。バリアを取り除くことはもちろん大切なのですが、疾病による障害がある場合などは、それだけでは不十分です。例えば、痴呆症で徘徊するくせがある高齢者を抱えている家庭では、日常生活のバリアは取り除き、徘徊行動に対しては危険を回避するために、わざと窓をくもりガラスにして外界と遮断するなどのバリアを設ける必要が生じます。
介護とリハビリテーションを考えた住宅を設計するうえでは、個人の身体的機能や性格、疾病とそれにまつわる障害などについての知識が不可欠であるため、医療・福祉関係者の協力が必要となってきます。
次ページで、介護の原因となった代表的な疾病のなかでも「脳疾患」と「痴呆」の住居改善のポイントについてご紹介します。
Copyright (C) 2004 TOHO GAS CO., LTD. All rights reserved.
Supported by TOHO GAS INFORMATION SYSTEM, MOTHER INC., NTT Software Corporation