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住まいと水環境 part1 排水と住宅設計 クリーンな水があってこそ豊かにおくれる私たちの暮らし。住宅内では、その水をどのように使い、流しているでしょうか…。この特集では、住まいと水の関わり方を2回にわたってお届けします。Part1の今回は、生活排水の現状と排水利用できる住宅について考えます。
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水質汚染の原因は生活排水
水質汚染の大きな原因は家庭から流れ出る生活排水。私たちは暮らしの中で、洗剤や化粧品などに含まれる化学物質や、食べ物カス・油などで汚れた水を、キッチン、バスルーム、洗濯機から流しています。水質を汚濁する原因の約65%は生活排水。かつては産業や農業による排水汚染が深刻でしたが、厳しい規制が課せられ徐々に改善されてきました。現在の大きな課題は、この生活排水を少しでもクリーンに流すことにあります。
排水による汚染を少しでも軽減させるために、住宅の機能としてどのようなことに工夫するべきでしょうか。今回は排水の現状を知り、暮らしにおいて排水を再利用しやすい住設計について考えます。
生活排水と下水の現状
戦後、急速に生活排水による汚染が進んだ要因のひとつには、核家族による世帯数の増加があります。また産業系の排水と違い、生活排水には厳しい規制がありません。そのため、水回りで何気なく行っている行為が、汚染につながっていますが、そう意識している人が少ないのが現実。家庭からの排水は下水処理されるため、結果的にクリーンな水を流していると思う人は多いのではないでしょうか。
しかし、公共下水道が普及しているのは都市部に集中しており、全国でも平均約65%の普及率。東海圏においては30〜65.2%しか普及していません。全国の水道の普及率96.8%と比較すると下水設備が不充分なのは明らかです。
公共下水道がない地域では下水処理の代わりに、家庭ごとに浄化槽を設置して排水しています。ただ、浄化槽だけでは完全にクリーンな水にすることができず、浄化槽のタイプによっては浄化されないまま排水されています。だからこそ毎日の暮らしを工夫して、使用水量と、汚れた水の排水量を減らさなければならないのです。
[合併浄化槽] [単独浄化槽]
2種類ある浄化槽のうち、単独浄化槽は生活雑排水が浄化されずそのまま流されています。
合併浄化槽へのスイッチが急務。法改正で平成13年4月1日以降、単独浄化槽の新設が廃止に。
生活雑排水とは
河川や湖沼、海洋を汚す生活排水のなかでも、「生活雑排水」が汚水となります。生活雑排水とは、水洗トイレからの排水をのぞくキッチン・風呂水・洗濯などから出る汚水のこと。中でもキッチンから流れる汚水は40%を締めています。
米のとぎ汁やパスタやうどんのゆで汁、食べきれなかったみそ汁を捨てたり、食べ物カスや油汚れを化学物質が含まれる洗剤で洗い流す、毎日の何気ない習慣が水を汚しているわけです。
[1人当たりの排水量とBODの割合]
1人1日あたりの排水量 約200L
キッチン 約40L
風呂 約38L
洗濯・その他 約72L
トイレ 約50L
BODとは汚濁程度の指標で、生物化学的酸素要求量を示している。細菌(生物)によって分解される汚濁物。
BOD数値が大きい程、分解の際に消費される酸素量が多く必要になる。
※環境省資料より
[1人当たりの排水量とBODの割合]
水を汚さないために
point.1 排水利用
風呂の残り湯で洗濯し、植物の水やりを米のとぎ汁で行うなど、排水の再利用に努めることが大切です。環境省の調べでは、使用した天ぷら油1000mlのBOD100万mg/lを、浄化して魚が住める水質に戻すには、風呂桶に例えて約330杯の水が必要になると言います。
point.2 汚れを拭き取る
食事の後、皿や調理器具に残った汚れはそのまま水で洗い流すのではなく、古新聞やボロ布などで拭き取りゴミとし捨てることを勧めましょう。
次のページでは、排水利用がしやすい住設計について考えます。
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